「シアリスの副作用で失明するのでは…?」と不安な方へ。
本記事ではNAION(非動脈炎性前部虚血性視神経症)などの目の副作用、脱毛・筋肉痛・下痢などの症状、肝臓への負担、毎日服用時の注意点を、信頼できる公式情報に基づいてわかりやすく説明します。
各セクション末尾に、PMDAやFDAなど公的・公式一次情報へのリンクを掲載しています。
シアリスの副作用で失明する可能性は?
- 非動脈炎性前部虚血性視神経症(NAION)が極めてまれに報告。
- 急激な視力喪失時には服用を中止し、眼科を受診。
- PDE‑5阻害薬全体で注意喚起されているリスクです。
結論として「失明に至る可能性は極めて稀」です。
理由は、視神経の血流障害によるNAIONがPDE‑5阻害薬でまれに報告されているからです。
根拠として、PMDAのシアリス錠添付文書およびFDAのCIALIS添付文書に警告が記載されています。
参考:
PMDA「シアリス錠 添付文書」
PMDA「IC351(シアリス錠)審査報告書」
FDA「CIALIS (tadalafil) 添付文書」
目に現れる主な副作用とは?(視界・色・光感覚)
- 視界がかすむ。
- 光がまぶしく感じる(光過敏)。
- 色の見え方が変わる(青みがかるなど、ごく稀)。
多くの症状は一過性で自然に回復します。
ただし、急な視力低下や片眼の異常を感じた場合は、速やかに服用を中止し眼科を受診してください。
参考:
FDA「CIALIS 添付文書:視覚に関する注意」
FDA「CIALIS US Prescribing Information(2011)」
シアリスの副作用|脱毛・筋肉痛・下痢はあるのか?
脱毛について
添付文書には「脱毛」は主な副作用として記載されていません。
したがって臨床的根拠は乏しく、関係性は低いと考えられます。
筋肉痛・背部痛・下痢など
- 筋肉痛、背部痛、頭痛、消化不良、下痢などが「よくある副作用(≥2%)」として記載。
- 大半は軽症〜中等度で、一時的なものであることが米国添付文書で記載されています。
参考:
FDA「CIALIS US Prescribing Information(2011)」
シアリスは肝臓に負担をかける?肝機能低下時の注意点
タダラフィルは肝臓で代謝されます。
肝機能障害のある方では血中濃度が上昇し、副作用リスクが高まります。
重度の肝障害では使用が推奨されていません。
参考:
FDA「CIALIS 添付文書:肝障害時の注意(Warnings and Precautions)」
KEGG医薬品情報:「シアリス錠 重度肝障害注意」
副作用はいつまで続く?(持続時間の目安)
シアリスの薬効は最大36時間持続するとされています。
副作用も通常はこの範囲内に収まりますが、個人差があります。
数日続く場合や日常生活に支障がある場合は医師に相談してください。
副作用を軽減・予防するための具体対策
- 過度な飲酒を避けましょう。
- 併用薬(硝酸薬・CYP3A4阻害薬など)は必ず医師へ申告。
- NAION既往や網膜色素変性症などの既往症がある方は事前相談を。
結論として、正しい用法用量と併用薬・既往歴の申告が副作用予防の要です。
公式情報に記載された禁忌事項を守ることが重要です。
参考:
PMDA「シアリス錠 添付文書」
FDA「CIALIS 添付文書:禁忌・併用注意」
シアリスを毎日服用するとどうなる?(低用量療法の注意点)
EDや前立腺肥大(BPH)では、1日1回2.5〜5mgの低用量療法が承認されています。
毎日使用で効果が安定しますが、副作用のリスクはゼロではありません。
長期服用時は医師の管理下で継続してください。
参考:
FDA「CIALIS 添付文書:ED/BPH用低用量療法」
よくある質問(FAQ)
Q. シアリスを飲んで視界がぼやけました。危険ですか?
一過性の視覚異常が報告されています。
しかし、急激な視力低下や視力喪失を感じた場合は服用中止し、眼科へ受診してください。
参考:
FDA「CIALIS 添付文書」
Q. 毎日服用でも副作用は出ませんか?
低用量でも副作用の可能性があります。
医師による用量管理と定期チェックが重要です。
参考:
FDA「CIALIS 添付文書」
Q. 目の異常を感じたらどうすれば?
服用を中止し、眼科または内科での早期受診をおすすめします。
NAION既往歴がある方は、リスクとベネフィットを医師とよく相談してください。
参考:
FDA「CIALIS 添付文書」
まとめ|失明リスクは極めて低いが、安全には最大限配慮を
シアリスの副作用による失明(NAION)は非常に稀です。
しかし視力に異変を感じたら速やかに服用中止と受診を行ってください。
毎日使用・肝機能・併用薬がある場合は、必ず医師の指導を仰いで安全に利用しましょう。