ドネペジルを中止すると、認知機能や行動面で予想外の影響が出ることがあります。
本記事では中止後のリスクや対策、副作用との関連、副作用による中止理由などを信頼できる情報に基づき整理しました。
目次
ドネペジルをやめたらどうなる?中止の影響とは
- 急激な認知機能の低下リスク
- 混乱・攻撃性などの行動変化
- 離脱症状やリバウンドの可能性
研究では、ドネペジルを突然中止した患者において、認知機能や行動面で急激な悪化が認められました。
例えば、物質を中止すると数週間以内に認知・行動が劣化したとの報告があります。
参考:PubMed「What happens when donepezil is suddenly withdrawn?」
中止理由で多いのは?副作用や効果実感の違い
- 効果をほとんど感じられなかった
- 吐き気・下痢など副作用が耐え難かった
- 医師・本人・介護者が中止を決断
約20〜50%程度の患者が、副作用や効果不足を理由に1年以内で中止しています。
副作用は?「怒りやすさ」や情緒の変化も
- 吐き気、下痢、不眠、めまい、頭痛
- 情緒不安定、攻撃性の増加
- 幻覚・妄想などの神経精神症状
副作用には情緒変化や攻撃性の増加が含まれます。
リバウンド・離脱症状の実態
- 認知機能・行動の急激な悪化
- 不安・混乱・不眠など離脱症状
- 断薬後3〜7日で症状出現の報告も
薬を急にやめると認知症状・離脱症状が現れる可能性があります。
参考:ResearchGate「Donepezil Discontinuation Syndrome」
看護ホーム入所リスクの増加も
中止すると、1年以内に看護ホームへ入所するリスクが約2倍になるとの報告があります。
参考:NIHR「Stopping Donepezil may be linked to nursing home placement」
安全にやめるには?減薬と観察が鍵
- 医師の指示のもと段階的に減薬
- 家族や介護者による変化の観察
- 必要なら治療再開や別薬併用も
推奨される中止方法は、2〜4週間かけて段階的に減らすことです。
参考:RxFiles「Stopping a Cholinesterase Inhibitor」
まとめ:やめる前に知っておくべきこと
ドネペジルを中止すると、認知機能や行動に急な変化が起こる可能性があります。
副作用や効果に納得できない場合でも、医師と相談しながら段階的に中止することが大切です。
家族や介護者も観察し、必要に応じて治療を再開できる体制を整えましょう。