この記事では、どんな状態だとレクサプロ(エスシタロプラム)が効いているのか?という疑問を解消するために、レクサプロの効果や効き目を実感するまでの期間などを詳しく紹介していきます。
レクサプロは日本でも承認されている抗うつ薬の一種です。仕組みとして「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害)」という方法を採用している医薬品であり、緩やかに効果が現れるようになっています。
レクサプロを服用する人の中には薬が効いているか分からないといった人もいますが、用法用量や服用期間を守れば段々と効果を実感できます。
本文中ではレクサプロを服用する際によくある質問にも答えていますので、ぜひ最後までご覧ください。
レクサプロ(エスシタロプラム)とは|日本で承認済みの抗うつ薬

レクサプロ(エスシタロプラム)は、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害)と呼ばれる種類の抗うつ薬です。
セロトニンとは「メンタルの安定」「不安感の抑制」などに関わる神経伝達物質のひとつです。このセロトニンの働きが乱れていると鬱病を発症する要因となります。
本来、脳内で放出されたセロトニンは役目を果たすと細胞に取り込まれますが、SSRIと呼ばれる種類の抗うつ薬はこの再取り込みを阻害します。
端的に言えば、セロトニンが神経と神経の間に長く留まることで気分の安定や不安感の抑制に繋がるという仕組みです。
レクサプロは2011年に鬱病の治療薬として承認されました。また、2015年には社会不安障害に対する効果も追加で認められています。(有効成分としてエスシタロプラムが含まれている)
抗うつ剤「レクサプロ®錠10mg」 (一般名: エスシタロプラムシュウ酸塩) について、11月20 日、社会不安障害に関する効能・効果追加の承認を持田製薬が取得しましたことをお知らせします。
引用:田辺三菱製薬株式会社|抗うつ剤「レクサプロ®錠10mg」 の日本での効能・効果追加承認のお知らせ
参考:厚生労働省HP|新医薬品として承認された医薬品について
レクサプロ(エスシタロプラム)が効いてる証拠や心身の変化
ここではレクサプロが効いてる証拠として、心身にどんな変化が起きるのかを解説していきます。
レクサプロが効いているかどうか分からないという人は、こちらを参考にしてみてください。
レクサプロの主な効果
レクサプロはセロトニンの乱れによる鬱病や社会不安障害に効果を発揮する薬です。
主な効果には以下のようなものが挙げられます。
- うつ症状の緩和(気分が沈まなくなる)
- 不安感の軽減(過剰な心配が減る)
- 意欲・集中力の回復
- 社会生活への適応力向上
レクサプロを服用することでセロトニンの働きが正常に戻り、鬱病が改善され不安障害を発症しづらくなります。
特に「何もないのに不安感が強まる」「とにかくやる気が出ない」などの状態を改善するのに効果的な薬として認知されています。
社会不安障害が強く、通常の生活に支障をきたしている人はレクサプロのような抗うつ薬によって体調が好転するかもしれません。
効果が出るまで・実感するまでの期間
レクサプロの効果が出るまでの期間はおよそ2~4週間ほどです。服用を始めてからすぐに効果を実感する人もいますが、まずは2週間程度の服用を続けましょう。
なお、レクサプロが効いてる証拠(実感するタイミング)の代表例は以下の通りです。
- 気分の落ち込みが和らいできた
- 漠然とした不安や緊張感が軽減された
- 眠れる日が増えた、または睡眠の質が上がった
- 些細なことでイライラしなくなった
- 物事への興味や意欲が戻ってきた
ご覧のような効き目が実感できるようになっても服用をやめることなく、医師から伝えられた通りの用法用量・期間を守ることが大切です。
効いているかわからないときの対処法
レクサプロが効いているか分からないときは以下の点を確認してみましょう。
- 服用期間が短すぎないか(最低2週間は継続)
- 正しい時間・用量で飲めているか
- 体調・生活習慣が大きく乱れていないか
- 副作用が強く出ていないか
レクサプロは継続的に服用することで効果を発揮する薬です。バラバラのタイミングで飲み続けると効果が現れにくいので、同じペースで服用しましょう。
また、レクサプロを含め抗うつ薬というのは一気にすべての症状を解消してくれるわけではありません。
部分的に症状が改善されることが多いため、簡単な日記にて気分の上がり下がり・睡眠時間・食欲などをデータとして残してみましょう。
レクサプロを飲み始めて数週間ほどの時点で過去の状態と比較すると「部分的な症状の改善」が見られることもあります。
レクサプロ(エスシタロプラム)の副作用や注意点
ここからはレクサプロの副作用や服用時の注意点を解説していきます。
レクサプロは比較的副作用が少ない抗うつ薬ですが、飲み始めのころに以下のような症状を感じるケースがあります。
レクサプロの副作用
レクサプロの主な副作用には以下のようなものが挙げられます。
- 吐き気、眠気
- だるさ、倦怠感
- 食欲の変化(増加または減退)
- 性機能への影響(性欲の低下など)
これらの副作用は服用開始から1週間ほど続くことがあります。ただし、飲み続けることで身体が慣れて、副作用を感じなくなるケースが大半です。
レクサプロを服用する際の注意点
レクサプロを服用する際の主な注意点は以下の通りです。
- セロトニン症候群:他の抗うつ薬との併用により起きる可能性が高い(錯乱・震え・発熱など)
- 不安感や焦燥感の増幅:一時的に不安感や自殺念慮などの衝動が高まる
- 低ナトリウム血症:高齢者に起こりやすい(めまいや動悸など)
こうした副作用が出ることは稀ですが、万が一同様の症状が現れた場合には服用を中止し、医師に相談しましょう。
なお、副作用が出ていない状態で勝手に服用を中止すると離脱症状として不安感・めまいを感じるケースがあります。
補足:眠気がすごい場合はどうする?
レクサプロを服用することで眠気がすごい場合には服用する量を変える、または飲むタイミングを夜にするなどの対策を取りましょう。
なお、眠気を感じることが多い人は運転前に飲まないよう気を付けてください。
レクサプロ(エスシタロプラム)の強さ|5mg・10mg・20mgの違い
ここではレクサプロの強さや種類について解説していきます。
それぞれの内容を見ていきましょう。
症状に応じたレクサプロの用法・用量
レクサプロ(エスシタロプラム)にはジェネリック品を含めて以下3つの種類があります。
症状の度合い、効き目などから自分に合ったものを選択しましょう。
- 5mg:初めての人や比較的症状が軽度の人向け
- 10mg:鬱病の治療として基本的に選択される量
- 20mg:症状が重い場合で医師と相談の上で処方してもらう量
レクサプロにはジェネリック品としていくつかの「エスシタロプラム錠」が販売されています。
服用量を変えるときは医師に相談
レクサプロを服用中に量を変える場合は、必ず医師と相談の上で決めましょう。
自己判断で服用量を変えると副作用や離脱症状が強く出る、または症状が悪化するなどの恐れがあります。
補足:初めての服用でレクサプロ20mgは多い?
初めての服用でレクサプロ20mgは多いため、通常は1日あたり10mgを目安として飲み始めます。
20mgはあくまで1日あたりの上限量であり、初回から処方されるケースはほぼありません。
レクサプロ(エスシタロプラム)は性格が変わる?体験談や知恵袋での意見
ネット上で検索すると「レクサプロを飲み続けたことで性格が変わった」という人の意見を目にすることがあります。
これは元々気分が落ち込みがちだった人が「心が穏やかになり明るくなった」「不安障害が改善されポジティブになった」などのケースが多いようです。
逆にレクサプロが身体に合わずイライラするようになったという事例もありますが、これは薬の副作用と考えられ、一時的なものとも言えます。
レクサプロ(エスシタロプラム)の効果や効いてる実感に関してよくある質問
最後にレクサプロの効果や効いてる実感に関してよくある質問を紹介していきます。
自分が気になる点をチェックしてみましょう。
いつから効いてると実感できますか?
一般的に服用から2〜4週間後に効果を実感し始めることが多いです。ただし個人差があります。
レクサプロの副作用はいつまで続きますか?
初期の副作用は1〜2週間程度で和らぐ傾向があります。長く続く場合は医師に相談してください。
レクサプロはどんな人に向いていますか?
うつ病や不安障害に悩む方に適しており、副作用が比較的軽度なため、SSRIを初めて使う人にもよく処方されます。
太ることはありますか?
一部の方で食欲増加や体重増加が見られることがあります。生活習慣を見直すことが予防につながります。
ジェネリックとの違いは?
有効成分は同じですが添加物や製剤の違いにより、まれに体に合わないこともあります。違和感があれば医師へ相談しましょう。
気分の落ち着きはレクサプロ(エスシタロプラム)が効いてる証拠|医師と相談して服用すること
レクサプロ(エスシタロプラム)が効いてる証拠、実感するまでの期間などを詳しく紹介してきました。
<結論>
◆気分の落ち着きを感じられたときはレクサプロが効いてる証拠
◆実感するまでには飲み始めてから2週間ほどの時間が掛かる
◆最初の1週間は副作用を感じることもあるが徐々になくなるケースが多い
レクサプロは鬱病や社会不安障害の治療薬として承認されている薬です。根本的な治療に役立つ薬として認知されていますので、同様の症状をお持ちの人はレクサプロを試してみましょう。